企画展
1995年6月9日(金) 〜 1995年7月2日(日)
「水の変幻—その新しき表現」展
全室
1995年6月9日(金)~7月2日(日)
10時~18時30分 木曜休館
一般500(400)円
高・大生300(200)円
小・中生100円(50)円 ※( )内は20名以上の団体料金
<水>を使った多様なインスタレーション、ヴィデオ等の作品を中心し、<水>を主題として抽出することで、時代のリアリティを考えます。

概要
<水>は体内の羊水、「母なる海」というように、ひとにとって最も身近な存在で、<水>を使用した表現は古くから世界的に伝統芸能や作庭等で多く見ることができます。
現代の美術においても、<水>、あるいは液体をその表現の中にとり込んだ作品は、近年、そこに新たな意味を見出して、表現としての拡がりをみせています。それは単に新奇な素材というよりも、時代の現実感、気分に結びついた、現代のより切実な存在として浮上してきていると言うべきでしょう。
コンピュータ上の電子空間内でつくられたものには、モニター内の底抜けの水槽のごとき場を舞台として、かたちを探査した上での多様な加塑的な姿が与えられています。そのような非物質的な感覚世界にとりまかれながら、他方では、<水>は原始的な記憶につながる象徴的な意味をもって立ち現れています。また、具体的に<水>というものの現象性をキーにした作品を見ることができます。
<水>は捕捉しようとしても不可能で、外から眺め、あるいはその中に飛び込み体感することさえできるものです。<水>とは定まった形を持つことなく、うつろいゆくものであり、時として固体として結晶し、あるいは気化することもある変容する存在です。この定かならぬたゆたう不可思議な存在は、この時代の物質感・世界観ともつながっているとおもわれます。
ここでは<水>を使った多様なインスタレーション、ヴィデオ等の作品を中心に、そのような現代の表現に伏在する主題ともいうべき、現代のわれわれに親しい<水>を主題として抽出することで、時代のリアリティをかんがえようとするものです。
関連企画
■シンポジウム
「現代における<水>表現」
日時 1995年7月1日(土)14時~16時
会場 日精ホール(大崎ニューシティ内)
パネラー 建畠哲(美術評論家・多摩美術大学教授)・城戸孝充・笹岡敬・榎本潮
■ワークショップ
「ワックス・水を使ったワークショップ」
日時 1995年6月10日(土)・24日(土) 14時~16時
会場 O美術館 館内
講師 城戸孝充
「水を使ったワークショップ」
日時 1995年6月18日(日) 14時~16時
会場 O美術館 館内
講師 八柳尚樹
出品作家
榎本 潮
木戸 孝允
小島 久弥
笹岡 敬
八柳 尚樹