企画展

企画展

1989年9月23日(土) 〜 1989年10月25日(水)

大野俶嵩展 ー「物質」から華へー

全室

  • 終了

1989年9月23日(土)~10月25日(水)
10時~18時30分 木曜休館 会期中一部展示替えあり

一般500(400)円
高・大生300(200)円
小・中生100円(50)円 ※( )内は20名以上の団体料金

戦後日本画の革新者、大野俶嵩の初めての本格的な回顧展。初公開作品も含めた初期からの代表作70点、素描20点を展示することで、軌跡の全貌に迫ろうとするものです。

概要

大野氏は1992年京都で生まれ、1941年に、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に入学、日本画を学びました。

敗戦後の1949年には、パンリアル美術協会の第1回展に、当時の若手日本画家であった三上誠・下村良之助らとともに参加し、日本画壇の因習的な体質への抵抗と、日本画の膠彩芸術としての表現の可能性の拡張をめざしました。また、同会を退会後も国内外にわたって個展を行うとともに、各国際展に出品するなど、既存の日本画の範疇を超えて幅広く活躍してきました。

その作品は、パンリアル時代から多様な様式の試みをみせ、1958年からは、麻袋を画面に張り付けた、いわゆる「ドンゴロス」の連作を始めます。また並行して、セメントをボンドで捏ねて張り付けたり、墨と胡粉によるモノトーンの清澄な作品も試みています。

そのかつてないほどの徹底した既存の日本画の概念・メディアの問い返しの試みは、むしろ海外で認められるものとなりました。

そして、1971年頃からは再び対象を下界に求め、特に花にモチーフを集中し、極めて精緻な南宋院体画風の画面へと大きく展開しました。その後10年の歳月を経て、花は次第に花ならざる華の小宇宙を通して、生命の、霊気の、結晶体へと変幻しています。それは単なる伝統回帰ではなく、本源的なものが有機的形象へと結ばれてゆくという点で、一貫した希求の姿勢といえましょう。

今回の展観では、激しくも多様な変容を見せる大野氏の、初公開作品も含めた初期からの代表作70数点を、素描等20数点と合わせて展示することで、その軌跡の全貌に迫ろうとする初の試みです。

関連企画

■対談 
大野俶嵩/木村重信(大阪大学名誉教授) 
日時 1989年9月24日(日)14時~
会場 大崎ニューシティ内別会場

チラシなど

チラシダウンロード

PAGE TOP